試算表に非財務数値を埋め込む

 4月に入りました。

 消防団の操法大会の訓練がはじまりました。

 美しい操法がしたいと思い、一年間走り込み等をしてきました。

 まだ、3ヵ月あるので、もっともっと頑張ろうと思っています。

 

 さて、2年来考えてきたことを書きたいと思います。

 試算表に非財務数値を埋め込むことについてです。

 

 例えば、労働時間数の管理や顧客数の管理、在庫数の管理など、試算表を見るときに経営者が一緒に見たい数値があると思います。そういった数値を試算表に埋め込みます。

 

 具体的には(会計事務所を例にとると・・・)

 売掛金 50000 / 顧問料収入 50000

 経営指標消去勘定(属税:売上高) 2 / 顧問作業時間数 2(属税:売上高) 

 

 このように仕訳すると、試算表上は、

 顧問料収入 50000

 顧問作業時間数 2

 経営指標消去勘定-2

 と表示されます。

 私が顧問料を何時間かけて稼いだかが明示されます。

 

 車屋さんであれば、

 売掛金 500000 / 車両売上 500000

 経営指標消去勘定 2 / 車両販売台数 2

 在庫 800000 / 期末在庫棚卸高 800000

 在庫数量(属性・在庫)3 / 経営指標消去勘定(属性・在庫) 3

 このように仕訳すると、試算表上は、

 車両売上高 500000

 車両販売台数   2

 経営指標消去勘定  -2

 在庫 800000

 在庫数量      3

 経営指標消去勘定-3

 と表示されます。

 在庫管理等に興味のある社長であれば、試算表と同時に数量情報が気になるはずです。

 

 このような作業を行う目的は、無味無臭の試算表に現場で起こっている事実を組み合わせ、現場の臭いのする試算表に切り替えることにあります。

 この売上は何台分かな?従業員に発破をかけないと・・・。

 従業員は営業に何時間かけたのかな?

 時間当たり利益はこんなに少なかったのか!

 この売上高は、何時間で稼いだものかな?残業時間を削減しないと・・・。

 等々、非財務数値と財務数値を結びつけることで、経営者様の試算表に対する興味を高めます。

 若手会計事務所職員からよく聞く悩み「試算表なんて経営者には見てもらえない・・・」ではなく、「試算表をみれば、いろいろ分かる!だから試算表を見る!」という社長の興味を開発することが大切だと考えています。

 

 ご興味があれば、ぜひ、ご一報ください。

 

 執筆:公認会計士・米国公認会計士・税理士 金田充弘