建物更生共済について~暦年贈与に最適?~

節分用の豆を煎る予行演習をしていたら、幼稚園から、「37.8℃のお熱があるのでお迎えに来てください。」との連絡が。

バタバタ迎えに行きました。その後、様子を見続けること1日、ずっと36.9℃とか37.1℃が続いています。

良かったよかった。しかし、親父の仕事は極めて停滞しています。

困りました・・・。

 

さて、建更について続報です。

建物更生共済の課税関係については、先日も触れたとおりですが、前回とは異なる次のようなケースも考えられます。

 

契約内容 JAの建物更生共済

契約者 息子

保険料負担者(引き落とし口座名義人) 母

満期保険金OR解約返戻金受取人 息子

毎年の保険料110万円

この度、息子が満期保険金770万円を受け取りました。

 

通常の生命保険契約であれば、保険料負担者が母ならば、満期時OR解約時に一括して息子に対して贈与税課税が生じます。

しかし、建物更生共済は、みなし贈与の規定がおよばない保険契約ですので、このような贈与税課税は起こりません。結果、満期保険金770万円自体には贈与税は課されないことになります。

 

 

そのかわり、保険料支払い時に贈与税課税が行われます。

今回は、JAの母の通帳から保険料110万円が引き落とされた時点で、毎年、贈与税の課税が生じます。

当然ですが、基礎控除110万円の範囲ならば、贈与税が課されることはありません。

(この保険料負担時には、子側の保険料を負担してもらっている認識は不要なのではないか??と思われます。)

 

通常の保険契約では、想定できない建物更生共済の課税関係。

注意したいものです。通常の保険契約は出口課税、建物更生共済は入口課税ということでしょうか。

 

暦年贈与は、もらった側の受贈意思の問題、あげた側の意思能力の問題、もらった側の通帳管理の問題等が発生しがちですが、建更ならば簡単に、かつ、税務的に安全に、もらった側が無駄遣いできない形で贈与が可能です。

 

暦年贈与の道具としては、恐ろしいほど最適なのかもしれませんね。

 

執筆:公認会計士・米国公認会計士・税理士 金田充弘