アメリカの贈与税について

春になりました。

桜が奇麗な季節ですね。

自分は、ボタン桜が好きです。

 

さて、

 

アメリカの贈与税は、あげる側に課税されます。

日本の贈与税は、もらう側に課税されます。

 

「アメリカのお孫様に贈与、

アメリカの税法はわからないけど、もらった側が払うんでしょう・・・」

 

と日本的に考えていると間違いのもとになるかもしれませんね。

(あげる財産が有形財産か無形財産かによっても、課税は異なってきます。無形財産である銀行送金等であれば課税はないようです。)

 

先日、エリザベス女王のひ孫様がアメリカ国籍を持たれるので、エリザベス女王がひ孫に贈り物をすると、エリザベス女王に贈与税がかかるのでは???というニュースが流れていました。

 

「あげる側が課税されるから」ということでしょう。

 

贈与税とか、相続税とかという税金は本当に難しい税金です。

人にものをあげるときは、十分に注意しましょう。

 

補足ですが、アメリカの相続税の基礎控除にあたる控除はとても大きいので、被相続人が米国市民・米国居住者であれば、相続税が課税されるケースは稀なようです。

(トランプさんは、この基礎控除にあたる額を、約2倍の概ね12億円に引き上げたようです。)

 

ただし、米国非居住者で米国籍を有していない場合、基礎控除はかなり少額となりますので、アメリカ国内に資産をお持ちでいらっしゃる日本居住者が他界された場合には、若干注意が必要です。

租税条約等も検討し、相続税が課税されるか否か検討されてください。

 

また、遺産分割の手続きが日本ほど簡便ではないので、生前の遺産分割対策が重要になってきます。信託の活用も活発なようです。

 

執筆:公認会計士・米国公認会計士・税理士 金田充弘