本日、自宅勤務です。
また、チーズケーキを焼いてみました。
お客様から「仕事をしてください」という声が聞こえてきそうです。
某作家さんが美味しいと言っていたレシピを真似してみましたが、なかなかうまくいかないものです。
でも、美味しかったです。
自宅の前に介護施設ができるようです。
一日中、工事の音が聞こえてきます。
三男は、工事現場の機械を見るのが大好きみたいです。
ショベルカーきたね。トラックきたね。
とずーっと言っています。
子供は、みんな機械が好きですね。
大人も、機械が好きですものね。
ついつい、借金をしてでも機械を買ってしまいます。
なぜなのでしょう。
僕は、なるべく止めるようにしています。
さて本題です。
〇事案概要
特定口座で米国株式を取得しました。
①証券口座で米ドルを10,000円分(TTS100円×100$)取得して、
②その翌日に特定口座で米国株式AをTTS101円×100$で取得しました。
そして、
③1週間後に米国株AをTTB110円×100$で売却して、
即日、
④特定口座以内で米国株BをTTS111円×100$で取得しました。
〇先日の質問の続き
先日の質問はこちら→クリック
③と④について教えてください。
私は、米国株式Aを売却して、同日付で米国株式Bを取得しました。
③米国株式Aの売却は特定口座上、TTB110円×100$=11,000円で記録が取られています。
④米国株式Bの取得は特定口座上、TTS111円×100$=11,100円で記録が取られています。
結果、③と④の差額で、計算上の差額として100円の差額が生じていますが・・・。
まさか、この100円も為替差損益として課税されますか?
回答
為替差損益として課税されます。
特定口座の譲渡所得の計算は機械的に行われます。
特定口座では、有価証券の売却と取得に、それぞれTTB(売却)とTTS(取得)を使用して課税所得を計算します。
本件では、③と④で100$というお金が一時的に特定口座から出て、すぐに100$が特定口座に戻ってくるのですが、同じ100$でも、円換算上は、TTBで11,000円分の$が出て行って、TTSで11,100円分の$が戻ってきたことになりますので、結果、TTSとTTBの差額=スプレッド相当額100円は必ず為替差損益(必ず黒字)が発生します。
(なお、このスプレッド分の為替差損益は、株式の譲渡に関する所得ではありませんので、特定口座の中で管理されることはありません。結果、特定口座の年間取引報告書に載ることはありませんので、全て手計算で申告することになります。)
パート1でも述べましたが、これは、特定口座が機械的に為替レートをあてはめるために起こる為替差損益です。
(納税者側が、自分にとって有利になるように為替レートを変更して所得計算を行うことは難しそうです。本件、譲渡所得の計算にTTMを採用すれば為替差損益はでないのですが・・・。)
(結果、この為替差損益は回避不能となります。)
なぜ、特定口座はこのような為替レートの使い分けをするのでしょうか?
おそらく、譲渡所得を小さく見せるためだと思います。
TTSで取得価額を計算すると取得価額は大きく見え、さらに、TTBで売却価額を計算すると売却価額は小さく見えます。
結果、株式譲渡に関する課税所得は小さくなり、源泉徴収税も小さくなります。
(しかし、逆に、為替差損益は大きく計算されることになります。)
最悪のケースとしては、③④のような同日取引を複数回繰り返していると、譲渡所得は赤字でも、為替差損益だけが積み重なっていくことが想定されます。
無駄な納税が発生してしまいそうで、リスクが高いですね。
ちなみに、この為替差損益には『特定口座の申告不要制度』の適用はありません。
特定口座の申告不要制度は、株式の譲渡に関する特例であって為替差損益には及んでいないからです。
米国株式を取引される方は注意が必要です。
~本日のまとめ~
特定口座で米国株式取引を行う場合、売却価額が当日のTTBで、取得価額が当日のTTSで強制換算されてしまうので、同日付で株式の入れ替えを行うと、必ずスプレッド分の為替差損益(必ず黒字)が発生してしまう。
この為替差損益には「特定口座の申告不要制度」の適用はない。
執筆 公認会計士・米国公認会計士・税理士 金田 充弘
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